涼しさやみな寝静まり夜の雨
真夜中に我が一人聞く蝉の声
静けさや真夜中に鳴く蝉二つ
夏菊や街中の川のひびきかな
故郷の墓所や静かに木槿かな
今年の暑さは異常だ。夜になっても暑くク−ラ−した。ぐったりと寝てそれから真夜中すぎて雨がふって涼しくなった。今年はク−ラ−なくしてはいられない、でも田舎では一日ク−ラ−している人は少ないだろう。自然の涼があるからだ。涼しいのは真夜中だけだというのも苦しい。暑ければ暑いなりに生活の工夫がでてくるのだが今は全部機械にまかせるところが問題なのである。昔風の家はク−ラ−をつけるのに向いていない、風通しがいいように部屋が広いからだ。暑さに対する工夫が全部機械頼りになったことは生活の工夫もなくなったともいえる。徒然草で家は夏に向いた家にすべしということは昔から言われていたがこう暑いと本当にそうだと思った。真夜中に蝉が一つ鳴きまた一つ木霊のように鳴いている。真夜中に蝉の声を聞くのも今年の暑さにあっている。
文明化(機械化)は文化を破壊するということなのだ。確かに鉄道は文化になったがその他車でも飛行機でもこれらは世界の文化を破壊している面がある。シルクロ−ドで結ばれた世界は文化を作った。ロ−マの道も文化を作った。参勤交代の街道も文化を作った。やはりそれは大地とつながり大地の延長として道があった。それで文化がその道沿いにculture(耕された)されたのである。