2011年06月30日

木陰(原発事故や津浪で変わってしまった故郷の風景)


木陰(原発事故や津浪で変わってしまった故郷の風景)

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広々と緑野展けて夏雲雀


夏菊や仮設住宅三百戸


悠々と尾長飛び去る夏の空


玄関にとんぼ飛び来て去りにけり


故郷や老人休む木陰かな



回りの風景が変わってしまった。自然まで変わるとは普通はありえない、自然そのものまで津浪や原発事故で変わった。耕されない畑や田植えもしない田に雑草が生えて草原化している。
水田がないから白鷺はいない、川には餌があるから青鷺とカワセミなども来ている。雲雀はもともと草原にあった鳥だった。水田はどこにでもあるわけではない、世界の半分は麦とか作っている。世界の半分以上はパンを食べているからだ。雲雀は北海道のような広々とした草原のある所がにあっていたのだ。放射能で自然がなくなったわけではない、自然はあるけど手をつけられくなった。田がなくなればそこは雑草が生えて緑野と化して草原化するのかもしれない。

真っ白な夏菊が咲いて寺内の仮設住宅は満室のようになっていた。西町はちらほらであり千倉もまだ少ない、寺内はキクチス-パ-が近いから便利である。仮設というのもこれも今までにない風景である。集会場がある所は西町にはあった。あそこが一番多い。昔の長屋とにている。
昔は一軒一軒家をもっている人が少なかったかもしれない、江戸時代は長屋暮らしが普通だった。人はそこに密集して住んでいたのである。でもこの仮設から津浪の被害にあった人は元の場所にもどる人は少ないだろう。三陸では外からも人が入ってきたしもどっていったのは豊かな漁場があったからである。この辺では松川浦に漁港があったが他はたいした漁港ではない、だから漁業をする人はあきらめるかもしれない、ではそういう人達はどうするのか、ここで新しい仕事を見つけて町中に住みついたりするようになるかもしれない、他の場所に出て行く人もあるだろう。仮設は仮の場だからそうなる。その後はどうなるのかわからないのが仮設である。
長屋だったら長く住んでいる、江戸時代の長屋は同じ場所に死ぬまでなじみの人と住んでいる場所だった。そこが錯覚している。だからこそ親密な関係が生まれたのである。


仮設住宅、高い買い物も2年後には処分?備蓄提案も放射能懸念


 東日本大震災で家を流失するなどした被災者のために建設が進む仮設住宅。建材価格の高騰などで自治体にとって“高い買い物”になっているが、原則2年3カ月後に住民は退去し、撤去される。1万戸以上の大規模な処分が想定され、発注者の岩手、宮城、福島の各県は今から対応に苦慮している
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110630/dst11063014060025-n1.htm


老人が木陰に休んでいる。それはどこでも故郷の一つの光景である。都会だったら公園だけど田舎だったら古い樹の下の木陰に休んでいるのが絵になっている。それがどこでも日本の故郷の光景だった。沖縄辺りでは古いガジュマルの木陰に休んでいる人が絵になっている。
そういう故郷を奪われた人達が今は何を思っているのか?飯館村の人が福島市の団地などに住むと違和感感じるだろう。つまり故郷とか町でも村でも一つの全体としてある。その全体の風景の中にとけこみ人の暮らしもあったのである。それが福島市のような所に移れば奪われてしまうのである。故郷を強制的に離れさせられた人が今何を思っているのか、それが不思議である。


いつの間も 神さびけるか 香具山の 鉾杉がもとに 苔生すまでに 259


故郷とはこういう場所である。長くいるからこそ故郷なのである。長い時間の中で培われたのが故郷である。それを原発事故で故郷から離され帰れなくなったら核の処理場になったらもはやそこは故郷はない、永久に故郷は失われる。もう故郷を偲ぶことすらできない、この世からなくなってしまうからだ。そうした長い時間の中で故郷は培われた。人は自然の中の悠久の時間の中で生きるものである。だからこうした危機の際は日本の伝統を歴史を見直すことが要求されるのだ。苔むすまで共にあるところが故郷である。

それを原発事故で終わりにすることはゆるしがたい、電気はどれだけ必要でも故郷を奪われなくすのと天秤にかければそのもっている重みは計られないものである。でも10キロ圏内はもう故郷は喪失するのだろうか?二度と帰って住むことができなくなる。核の処理場として百年とか国によって放射能管理区域とされてしまうのである。
 
 
 
posted by 老鶯 at 14:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 福島原発事故関連
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