2007年06月15日

暗い穴(常磐炭鉱の跡)


暗い穴(常磐炭鉱の跡)


父は暗い穴に入り
石炭を掘り出す
父が残した古ぼけた手帳
それは私の父が残した
酒屋の通帳とにていた
父は暗い穴に入り
石炭を掘り出すために
地下で格闘した
その石炭を小名浜港へ
常磐線で東京へ
一時エネルギ−として
日本を支えていた
鉄道は石炭を木材を運ぶためのもの
森林鉄道もそのため各地にあった
モクモクと煙をはき蒸気機関車が走った
父は暗い穴に入り
黙々と石炭を掘り出した
石炭の時代は終わった
しかしときにその暗い深い地下の穴に
声がして人をひきこむ
その暗い穴の底、落盤で死んだものもいる
塵肺で病気になったものもいる
暗い穴の中で人は格闘した
暗い穴にはまだ人の声がする
ひょっこりその暗い穴から
父がでてくる姿があった
夢のなかでも生々しい
確かに子にその歴史は受け継がれた
その暗い穴は歴史の証拠として生きている

近代化はすでに歴史となり歴史遺産となっている。これを保存するのが問題になっている。東北のNHKでそれを放映していた。特に常磐炭鉱で炭鉱で父が働いていたその子が父の残した手帳をもってそれを読んで身近に感じたと言っていた。これは前に酒屋の通帳で私が感じたことと同じだったのだ。会津の古い酒屋とか漆器店の蔵も保存できないとか放映していた。双葉の富沢酒店の煉瓦の煙突なども近代化の産業の遺産となっている。あそこが街の中心だったからだ。そのすぐ近くに私の父が働いた酒店があったからだ。

浅野は石炭商でしたから石炭には詳しい。遠い筑豊から運ぶより、東京に近い炭鉱の開発が急務であることを力説し、当時立ち遅れていた常磐炭鉱開発に積極的に取り組みます。常磐炭鉱近代史の父は渋沢そして浅野と断言しても過言ではありません。石炭を運ぶために常磐線敷設計画を最初に打ち出すのも渋沢と浅野です。ここで面白いのは、現場をよく知る浅野が年長者である渋沢に積極的に具体案を出していった点だと思います。石炭を産地から運ぶには鉄道敷設の前は船で、当時の三菱汽船と火の出るような激戦をしたのが共同運輸でした。
http://www32.ocn.ne.jp/~iizukahotline/syoukai/clip-041.htm

鉄道の敷設は物産を資材を運ぶためにはじまったのである。その最たるものが石炭だったのだ。燃料は当時、蒸気機関車だから石炭だったしスト−ブも石炭だったし石油がないのだから石炭が主な燃料となった。今でも中国ではそうである。常磐炭鉱のような石炭の街が今でもある。磐城は今でもそうだが東京に近いということが強みだったのだ。磐城までは複線であり東京までの電車が磐城をかなり往復している。途中で東京への通勤電車になるのだから東京が身近なのである。前は泉と小名浜を結ぶ電車もあった。
磐城−小名浜−泉は結ばれていたのだ。遠距離輸送は鉄道しかなかったから鉄道社会となっていた。磐城から原町−岩沼までは単線でありこれは今も変わっていないのだ。磐城は明治になって炭鉱で大きな地場産業を作り発展したのだ。東京に近いことが地の利で経済的に発展したのである。磐城は実際はみちのくというよりは古代の常陸(ひたち)であり今では東京圏内に近いのである。そして相馬からは磐城も遠い、会津もさらに遠いから何か一体感がないのである。これは交通とも関係している。今磐城市でもそれほど街としては大きくない、広域化して大きくなったのであり昔の平市となると大きくはない、電車で1時間半かかるとなると遠いから買い物でも行くことがない。ただ海を見に折り畳み自転車で行くくらいである。

酒屋の通帳(1)
http://www.musubu.sblo.jp/article/1836589.html


近代産業遺産を求めて〈八茎鉱山〉
http://loveiwaki.cocolog-nifty.com/duketogo/2007/02/post_f57a.html

加賀国から移住してきた一族のような墓が残っている。子分とか義兄とかの名もある。江戸時代から銅の生産が行われていたから江戸時代のものだろう。時代が書いていない。加賀国とあるからこれは江戸時代のものである。江戸時代から明治−大正と鉱物資源の開発は日本国内で行われていた。それが近代化産業遺産となっている。

関東近辺には日立鉱山以外にも素晴らしい廃虚が。
場所は茨城県北茨城市。

同市日棚地区には、旧常磐炭鉱中郷鉱業所跡地がある。
そこには、巨大なボタ山と共に、選炭場などの跡が多数残存。
本当に凄い!一部の建物には、ベルトコンベアや配電盤がそのまま
残っている。あと、ヘルメットも転がっていた。
あと、ここの敷地は一部工場になっているので要注意。

同地区北方の木皿地区には、重内炭鉱跡が。
こっちは常磐炭鉱と比べると小規模だけど、選炭場跡や廃線跡、
炭鉱町がほとんどそのまま残っている

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