2010年12月20日

移動する遊牧民的志向と定着する農耕民的志向


 移動する遊牧民的志向と定着する農耕民志向

現代のグロ-バル化市場化は遊牧民的である。貨幣が世界で通用するのもそうである。貨幣は遊牧民的である。どこに移動しても世界中のどこでも貨幣が通用する。特にドルはどこでもアフリカの果てまで今は通用しいてる。エジプトでロバにのった少年がドルをくれといっている。ドルは世界的貨幣なのである。ボ-ダレスというとき砂漠の民に国境はない、国境となるべき自然的障害がないのだ。せいぜい川があるくらいである。あとは平坦だから国境は本来ない、国境は人為的に作る他ない、でもそれは本当の国境にはなりにくい、いつでも国境は越えられる。
だから砂漠の民や草原の民にとって移動が日常的に行われているのだから自ずと商人になっているのだ。イスラム系や中国系も商人的文化が栄える。商人の歴史は信じられないくらい古い。契約とかがメソポタミアやイスラム系ではじまったことでもわかる。契約の神が両方の共通した神だからである。大陸だと移動のスケ-ルが大きい、ゲルマン人の大移動とか民族の大移動がありその移動により他の民族と衝突することが戦争にもなった。今のような国と国の戦争ではない、移動するために戦争になったのである。移動するパワ-は日本人には考えられないものである。それも遊牧民は日常的に移動しているからこそそのパワ-が生まれる。定住している農民にそんな移動のパワ-は生まれない、騎馬民族であり馬を駆使する、移動の民のエネルギ-がモンゴル帝国のように世界の半分を席巻した。


日本人は中華帝国のように農耕民だから農本主義になる。遊牧民的なものは本来ないのだ。その志向も定着文明の農耕民である。農耕民はどうしてもストック文明になる。貯蓄志向になる。外部へ出て冒険がしにくい、遊牧民は移動するからそもそも貯えるという志向が育ちにくい、移動するとなるとなるべく身軽な方がいいからだ。だから持ち歩くものは軽いものがいいのである。貴金属とか宝石とかもいい、そういうものが貨幣の代わりにもなる。つまり交換しやすいものがいいのだ。量が多くがさばるものは持ち運びにくいから遊牧民には必要ではない、なるべく身軽なもので用をたせるものがいいのだ。航海でも船で行くとするとやはり身軽な方がいいとなる。移動するには旅をするにはどうしても身軽な方がいいのである。そういう遊牧民志向、ボ-ダレス志向が現代を席巻したのである。カ-ドなら貨幣よりさらに便利である。世界中どこでもカ-ド一枚で金に換えることができる。固定しているものは定着的農耕民に向いている。家をもち家具をそろえるのは定着型農耕民の志向である。持ち歩きに便利というとき食料でも米よりパンが有利である。パンは長持ちするからいいのである。インスタント食品が発達して売れるのも遊牧民的であり冷凍食品などもそうである。どこでも簡単に料理できるからだ。


つまりそうした簡単に持ち運びでき使用できるものが売れるのは遊牧民文化である。洗濯でもコインランドリ-の方が便利なのだ。各自で洗濯機や乾燥機を買うよりコインランドリ-の方が経済的なのである。なるべく家での生活を簡素化するには家にいろいろなものを置かない方がいい、本でも電子書籍化して電子空間化した書斎がいいとなる。それなら無限大に情報を置くし場所は関係ないのである。電子図書館というとき福島市に巨大な図書館があっても全く利用できない、その場所に行かなければ利用できないものは定着の農耕民的なものとして作られているからである。モバイルというときもそうである。まさに移動しながら情報をやりとりできる。極めて遊牧民的な商品なのである。そもそも車社会自体遊牧民的な商品を一番象徴していたのである。アメリカ人があれだけ広大な土地に住んでいるのだから移動を好むのがわかる。やはり遊牧民的なのである。


現代の生活の特徴は遊牧民的なのである。遊牧民的な生活になっているから遊牧民的なものが商品として開発され売れるのである。もちろん現代だけではなく人間の生活は本能的に移動と定着を志向する習性がある。自然でも山や樹や石は定着であり動物や鳥は移動する。
鳥はまさにボ-ダレスに移動するから極めて遊牧民的であり憧れの対象となる。遊牧民は自由を目指すからまさにまた現代を象徴している。自由とはなにものにも縛られないことだからである。青年はみんな遊牧民であり老人は定着の農耕民になるのが自然の摂理である。ただ世界は移動の民の遊牧民によって導かれた。国や都市も遊牧民が作ったとか中国の最初の国家が始皇帝の国家が西域地域であり砂漠や草原の民、騎馬民族と接したところから起こったことでもわかる。強力な兵馬俑の騎馬軍団を擁して広大な中国を支配したのである。日本も騎馬民族征服論があるように強力な支配力を指導者を養成するのは遊牧民、牧畜民だった。遊牧民が地中海にでて航海の民となり大航海時代を作り世界を変えたのもやはり遊牧民が基になっていたのである。農耕民は定着だから安定志向になり冒険を好まない、結果的に遊牧民に支配されることになった。ただ結果的には定着の農耕民に吸収されるのは当然だった。そもそも定着なくして人間の生活の安定はありえいからだ。だからどうしても安定を目指すから定着型文明になる。

posted by 老鶯 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本(世界)文化文明論
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