2010年11月14日

菊(死にたくても死ねない時代)



大輪の菊ここに今日も清楚かな


この道に清楚な菊や墓の側

老人の介護とかはこれから深刻になる。前もそうだったが意外と病院に入ると楽になる不思議があるのだ。これまで起きられないので寝ながら飲み食いさせたりするため一日三度も行っていた。今はなんとか起きてポ-タブルトイレにも行っている。あのくらいだと看護師さんにそんなに迷惑にならないし手がかからない、家にいるとすでに半分ぼけたりしても体が弱るにしろ一緒にいることが苦しくなるのだ。いろいろな問題もそこから起きてくる。今回の問題もそういうところから起きてきた。なんとか外部の助けを借りようとしたところから起きてきた。かえって施設とか病院に入っていると楽である。もう家にいてもかえって重荷になってしまう。でもその病院や施設が近くにあることが大事なのである。近くだったらしょっちゅう行けるからいいのである。

そして病院とか施設で何かできることをやる、つまり家の延長のように施設があるのがいいのだ。そのために近くでないとだめである。ただ老人でも重症になるとどうしても病院に入ることになる、未だに世話になった老人は療養型病院にすでに二年間もいる。前も言っていたが「死ねない、死ねない」と言っている。現代の老人問題は死ねない死なされないということがありそれが実際はそれが本人にとっても回りの人にとっても負担となり苦しいものとなっているのだ。そうして介護していたら月30万以上かかりそれが二年間となれば大変な出費になる。人間はなかなか今死なされない死ねない時代なのである。病院でも施設でも何であれ肉体的に手当てはするから人間は生ける屍のようになっても生かされるのである。それが実際は相当本人にとっても過酷なものなのである。

病院で入院してしたとき隣の老人は94才であり施設に入っているから誰も身寄りがない、だから施設の人と看護師しかかかわらない、そして非常に苦しんでいる。

毎日うめきわめき叫ぶので眠れない時があった。その人はしゃべることもできない、ただうめき、わめき、叫び・・・・・そしてあとは寝ているだけである。そんな人は本当に生きているのかと思う。一方手をわずかにしか動かせない、しゃべることもできない人はそんなに重い病気でも妻がこの人は家のために尽くした人なんですよ、働いた人なんですよと熱心に介護して介護5でも早く家にかえらせてあげたい、家で介護したいと言っている。その人は妻がくると手をわずかににぎりなんとか生きて心を通わせているから隣の人よりはましだった。もう自分ならそんな重い介護度の人は病院か施設に入れた方が楽である。とても介護しきれないのだ。自分自身も病気になっているからできない、高齢化社会の問題はこれからますます深刻になる。死にたくても死ねない、死なされないというのも現代の老人問題なのである。でも病院でも施設でも家庭でも早く死んでくれと言えない、しかしいづれ老人の医療負担も限界にくる。高齢化社会は本当に老人の様々な重圧でつぶされてしまう恐怖があるのだ。


近くの病院が嫌なのは全く壁に囲まれて外の景色が全くみえないのである。あそこに長くいたら息がつまる。解放感がまるでないのだ。建物は四階であり低いせいもある。外の公園の景色が見える病室もあるがあそこならわずかに自然が見えるからましだとなる。それに比べると市立病院は本当に景色がいい、まだ自然が広々として見えるからいい、人間もあんな自然からとざされたところに長くいるとなるといやである。でも実際に寝たきりで二年とかいる人がいる。あれも地獄じゃないか、病院はやはり景色がいいところだと救われる。自分が市立病院で結構短歌を作れたのはあそこは展望がいいし広々とした自然や街の視界が得られるからだったのだ。
人間最後死ぬにしても景色のいいところで自然に接して死ぬのがいい、あんな閉ざされた病院だったら嫌である。でもどこの病院に入れられるかわからない、自分で選ぶこともなかなかできないから困るのだ。

いつもそこに清楚なる菊が咲いている。そう人間もありたい、現実はあまりにも違っていた。
人間はそんなふうに清楚な人がいるということ自体なかなかありえないことだった。
自然のように人間は清らかではない、そんな人がすぐ近くにいるということがショックであった。
人間と自然の美は全く一致しない、人間がこれほど汚れ偽りに満ちているのか、愕然とした。
墓にはやはり菊がさされるがあっているのだろう。まだ菊は咲いている。晩菊となるがその菊は
町中の畑に栽培している大輪の菊である。

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