寒星の煌き一つかなたかな
濁りなき空に寒星一つかな
一本の松に我がより池凍る
生者より死者を語るや年の暮
昨夜の寒さはひどかった。今頃あんなに寒くなるものなのか、エアコンをしても寒い、寒さに弱いから耐えられないくらいだった。体がやはり弱っている。退職してね北海道とか寒い山村に住む人の気がしれない、沖縄辺りだと住むにはいいが暑さがあるからここも住むにはいいとはいえない、やはり暑すぎることなく寒すぎることないところがいい、この辺はそれに適しているが寒さはある。でも今頃あんなに寒くなるのは辛い、縛れるという状態の寒さであった。そんな寒さだから寒星の輝きも特別なものとなる。そうした濁りなき空に輝く星がある。そういう特別な人間もいる。この世は余りにも濁りすぎているのだ。この世から超越しないかぎり星とならない限り濁世から脱しない限り理想の人とはなりえない、それに近い人はいた。昨夜のような寒さのなかでこそ星は銀河は映える。そこは全く地上の濁りがない世界であった。でも人間はそうした強烈な輝きに耐えられない、寒さに耐えられない、自分は耐えられない、もともと寒さに弱いからあったかい地域に移りたいとなる。
いづれにしろ今年は身内の一周忌もあり以前として死者を語る方が多かった。あれやこれやと今も語って一年を終えようとしている。死者はまだ身近なのである。