飛ぶ原生の鳥の力
鳥は生きる術を神から与えられている
翼と鋭い嘴、枝をつかむ鋭い足指
鳥は神から与えられたものしかない
何ものも身につけない
澄んだ冬の大気の中を翼で翔る
その力強い羽ばたきの音がひびく
その足指は枝をぴったりとつかみわたり飛ぶ
林の中で鋭く鳴くと鳴き返す仲間の声
それが冬の林に木霊する
鳥が飛び鳴く時、それは全く自然そのもの
心底から鳴き全身の力で飛ぶ
それが大気に林にひびきわたる
粛然と冬の樹々にも岩にも厳しくひびきわたる
野生の生き物は常に全身でその場で力を尽くして生きる
いかなる道具も使わないで生きる
人間は道具なしでは生きることができない
車なしでは生きることができない
車はすでに道路や石油やら鉄やら文明の塊りだ
自転車くらいならまだいいが
車は文明を凝縮したもの、文明そのものだ
人は車を使うことにより自然の反対軸に立つ
人間は鳥のように飛ぶことも鳴くこともできない
車は騒音をまきちらし大気を汚す
自然の中で本当に生きる力を感じるべき
それは歩いても走っても自転車でも感じるもの
もうやたらモノを作り運ぶことはやめるべき
人間は生まれた大地を踏みしめ
その大気を感じ原生の自然の感覚を取り戻すべき
まだ歩く力、走る力、自転車を漕ぐ力がある
原生に生きる歓喜を回復せよ!