歴史は祖父母から直接聞く話からはじまる
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一番身近な歴史は祖父母から直接聞く話である。母から聞く10年間機織り工場で働いた話は何度聞いてもずっしりと重いものが伝わってくる。10年間だから長い、よく細身の体で勤まったなと思ったり姉から聞いたシンガポ-ル4年の戦争の話もそうだった。そうした苦労話は老人は何度もする、それが一番印象に残っているからだ。老人は生きた歴史なのである。それが本を読んだりして学ぶのとは違っている。血肉からしぼりだすようにして語られるものだから違っているのだ。だから家に祖父母がないとそうした生きた歴史が伝えられないことになるのだ。老人には老人の役目があった。特に現代では90まで生きる老人か結構いるから大正時代までの歴史はまだ直接聞くことができるのだ。核家族とかなると祖父母がいないからこうした歴史の継続を語るものが失われることになる。もちろん団塊の世代になるとかえって高度成長時代で若い人より楽した世代だとか反発だけになるかもしれない、昔は大家族で老人も同居していたから昔の話も聞けたかもしれないがそれもなくなると本とかテレビとかから伝え聞くだけの話になると本当の歴史は伝わらなくなるかもしれない、歴史は何も国家の歴史だけではない、個々の家族でもそれぞれありそこから重層的に知るのが歴史だからである。