2009年02月21日

巨人なる人間−(詩の部)


 

巨人なる人間
 
 

大いなる過ちをなし

大いなる愚かさをなし

大いなる罪を犯し

なお人は人であり

大いなる時間があり

大いなる神の許しがある

人はささいなことで

一回の失敗で死にもいたる

電車の一分の遅れも許されぬ

人は今精密機械のように生きねばならぬ

時間のゆとりがない

無用の用をもつ余裕がない

何より時間の余裕がない

人間が機械のように生きねばならない

ささいな失敗は致命傷となる

ああ 神話の巨人のように大地に寝ころびたい

文明人よ、目を覚ますなかれ

我は千年眠りやがて起きるだろう

起き上がったとき己が大地を

どっしんどっしんと歩むだろう

誰はばかることなく境界もない大地を

誰もとがめるごとなき己が大地を

オ-イと巨人が大きな声で呼ぶと

向こうの山からもオ-イと声がかかってくる

ハッハッハッと笑ったら向こうでも

ハッハッハッと笑った

そこにも巨人が住んでいて頭をもたげる


この国にはまだ小人は住んでいない
そこに不平不満の声はなかった

自由な大鳥は天空をはばたき

野に花は一面に咲き満ちている

その巨人の足跡は大地に印される

伝説となりて記される


 

posted by 老鶯 at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩全般
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/27303472
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック