黒人の婦人の待つや冬の駅
バスの旅黒人交じり冬夕焼
アメリカや聖書を糧に冬夕焼
ロッキ−の冬や樅に黒いリス
ロッキ−の冬牡鹿の角や岩あらわ
冬の月ロッキ−の岩そそり迫るかな
アムトラック大陸進む冬銀河
駅なれや冬の灯かすか一人おる
岩山に砂漠の街や冬の虹
鉄橋やサンフランシスコ冬の虹
ホ−ムレス荷をひき行くや冬夕焼
平原に家点々と冬の暮
人家見ず荒地に山や寒烏
寒烏飛び立つ朝や西部かな
バッファロ−黒々群れて積もる雪
アムトラックにシカゴに来たり湖に雪の寒さや身にしみ帰りぬ
冬の夜やフラッグスタッフの踏切りを汽笛ひびきつ貨物列車行く
西海岸はるかつづきて冬の陽の太平洋に輝き沈みぬ
灯のともしプリンスの名覚えけり冬の夜すぎぬいづこにありし
アメリカの大きさ知れじかなたなる星の輝き冬の夜ふけぬ
荒々し地の暦刻み冬深むグランドキャニオン地底に通ぜむ
アメリカの大きさ知りえぬつちかえぬ日本の文化ここに知りえじ
ビデオカメラで撮っていたのがビデオテ-プなので写せなくなっていた。古いビデオテ-プだと機種によって写らないものがある。アメリカは広すぎて俳句にあわない、そもそもグランドキャニオンなど俳句になりようがないのだ。まるで別な惑星にきた感じになる。黒人というのはすでにアメリカの歴史のはじめからあり差別があっても存在感がある。ヒスパニックより歴史があるから存在感がありオバマ大統領がでてきたのも歴史の必然だったのだ。アムトラックは観光用であり乗客は少ない、車が足になった。アメリカの旅で印象に残ったのは砂漠の中の街を通り冬の虹がかったことである。二週間くらい汽車に乗っていたのだからあきた。でも旅行するのは楽だった。座席が広いのでゆうゆうとして眠れたからだ。アメリカ人は大きいからあのくら座席が大きくないと狭苦しくなる。日本は座席が狭いから窮屈で嫌になるだろう。アメリカの広大な平野に冬夕焼けが美しかった。日本の夕焼けとは違う広大な平野だから空も広いから違っていた。同じ夕焼けでも国によって違ってくる。ロッキ-に黒いリスがいたのもめずらしかった。いろいろあったが写真は出せない、あとで出せるかもしれない、印象に残った都市はフラッグスタッフであった。アメリカの都市は歴史がないからみなにていた。アメリカとかでも一回くらい行ってもわからない、中国でもそうだし広すぎるのだ。広さの感覚が日本人的感覚でつかめないのである。
冬のフラッグスタッフ
http://www.musubu.jp/poemamerica.htm