2022年08月25日

墓にまつわる話 (母の実家の墓と兄の墓の物語-金金金のこの世の地獄)


墓にまつわる話

(母の実家の墓と兄の墓の物語-金金金のこの世の地獄)

●人間最後に残すのは墓

墓は人間が最後に残すものである、でも墓を見てもその人はどういう人生を送ったとかわからないのである、ただ私は必ず墓を見ている、江戸時代のものがあれば古いとして価値あるとして見ている
ただ墓から何か知り得るものは少ないのである
でも身近に関係ある人が死ぬとその墓には必ず物語がある、家族でも死ねば物語がある
墓とは何か死んでも人が訴えるものなのだろう
というのは母の実家の墓は隣の市にあるから良く墓参りしていた
そこには25才で死んだ人が埋まっている、それは母親の兄にあたる人である
肺病で死んだのである、その頃肺病で死ぬ人が多かったのである

それも若い人だったから悲劇だったのである、啄木でも正岡子規でも宮沢賢治でもみんな肺病で若死にしている、肺病は国民病とも言われていたのである
それが悲劇だったのは若い時に死ぬからである
だから20代で死ぬというとき肺病が多かったのである
それでその墓の前に立つと必ずそこで25才で死んだ人のことを思っていたのである
そこで何か心苦しいものを感じたのである
他にも若くして戦死した人の墓もありそれで戦争のことを思うのである

墓はいらないとか海に焼いた骨の灰をまくとか樹木葬だとかなるのが昨今である
でもそうなると墓がないからその人のことを思うことが具体的な物を通して思うことができなくなる、ただ別に墓がなくてもその人を思うことはできる
写真でもいいし墓だけが故人を偲ぶものではない、ただ最後に人間は墓に埋まり訴えるものとしてあるとなる、普通の人は何か作品でも残さないし忘れるられるからである
ただ墓からだけではその人がどういう人生を生きたかなどわからないのである

●分裂不和の母親の実家

ともかく母の実家は分裂不和の家であり争いの家でありそれが後々までも死後もひきづった、それがカルマとなっていたのである
だからその後でももう墓を守る者が一人いたとしてもその人は異常な人間とも思えない人になっていた
ただ実家の墓を守ってくれと言ってめい子に3百万円渡して死んだのである
その三百万円は普通の金ではない、爪を灯をともすようにしてためた金だった
なぜなら共産党員であり赤旗を配って生活していたがその金もわずかである
それで畑とか作って自給自足していた、最低の生活をして金をためていたのである
その人は母の実家では長男にあたる人だったので死んだら墓を守ってくれと言って
三百万円めい子に渡したのである、でもそのめい子は普通ではない、人間なのかとも疑った、非情化した人になっていた

それで育ての親が私に最後に「ひどい娘だわ」と恨みの言葉を残して息を引き取ったのである、白血病でありすぐに死んだから良かった、そのその娘は介護などできないからである、それが救いだったのである、なぜそんなふうになったのかその事情はわからない
ただ私の家にきて「おばちゃんは金あるだから金でめんどうみてもらへ」と言って激怒して去って行った、その人は別に何もしないし何も要求しないのである
もともと関係が希薄だし子供の時一回合ったとかしかないからである
でもそうして血相変えて去って行ったことでひどい娘だわということを自分も思うようになったのである

つまり育ての親は私に恨みを残して恨みを晴らしてもらいたいとまでなっていたのであるでも私の家では兄弟でもうまくいっていないし付き合いもなかったのである
でも最後に電話してきたのはよほどひどい娘だということを言いたかったからだとなる
その娘は金は入るのである、5才まで一緒にいた実の母親は金持ちの家の人と再婚したので金があった、でも認知症になって施設に入ったのである
そこで金だけで目当てで娘は施設に入れた、でも全く母親と思っていないのである
だからこれも最後に金持ちに嫁いだとしても悲惨だったとなる
その娘には母親という感情がないからである、ただ再婚した相手の夫にも子供がいたからその実の親でも遺産争いになっているらしい、でも認知症になったらどうなるのか?
誰が遺産をもらうのかとなれば実の娘だとなるのかもしれない、その辺のことはめんどうになる

●継母にいじめられた私の母親

とにかく母の実家は父親は警察署長だったのである、だから幼少時は母親は恵まれていたのである、でも生糸の機織り工場を経営して失敗した、警察署長だから成功すると思っていたが会社の経営などできない人だったのである、母親もただ威張っている人だったと言っていたからである、そしてその時母親の実の母は病気になっていて後妻を迎えた
その後妻になった女性はものすごく気が強い女性でその継母に私の母親はいじめられたのである、子供の時弁当作ってもらって残したら実の母親が作ったものではないから食えないのかとその弁当をぶんなげたというからひどい女性だった
でも最後に養老院に入り何か精神がおかしくなり目も見えなくなったのである
もともと字が書けない人で手紙でも書いてもらっていたのである
その頃まだ字を書けない明治生まれの人がいたのである
私の父親は酒屋の丁稚奉公だったが良く字は筆で書いていたのである
葛尾村の出でありどこで字を習ったのかおそらく丁稚奉公した酒屋で習ったのだろうか?明治生まれでも一応字を書けていたからである

そしてその継母は死んだら大学病院で解剖してくれという遺言があり解剖されて私の家に骨が来てその実家の墓に葬ったのである
その前に養老院で何か妄想のようなものを見て苦しんでいて母親が見に行った
そして「悪かったな」と言ったという、やはり継母で私の母をいじめたことを後悔したためだろう
そのめい子になる女性は三人母親が変わったのである、でもかわいがられて良くされたのである、だからそんなに非情な女性になる理由がわからない、ただ私は子供の時一回くらいしか逢っていないから事情がわからないのである

●私の異父兄弟の兄の交通事故で死んだこと

そして私の兄についてだが兄は私の母親が東京で女中したとき結婚した夫の子供であり
私の家に再婚して連れてきた、その時私は五年間くらいあんにゃと言って一緒に暮らしたのである、ただその後父親とうまくいかず家を出て実家で暮らしたのである
その実家で母親の継母がいて五年間一緒に暮らしたのである
でもそのめい子は一緒に暮らしたことを覚えていないという、そんなことありえるのか
少なくとも五年間子供のとき寝食をともにした人を全く忘れる知らないとなるだろうか?そういう非情な人になったのだからそうなったのかもしれない
兄は集団就職して静岡の女性と結婚した、でも離婚した
何か市営住宅を金に困り追い出された、そこでトラック会社に入りトラック運転手になった、でもその会社に入ってから交通事故で40才で死んだのである
その死ぬ前に運転手の仲間と一緒に家に寄ったのである、それが最後に会ったとなる
その時は何か元気でありそこで働いていることは悪いことではなかった
ただ死んだ結果何か豹変したのである

それで私と母親と親戚の人がその会社に行った
そこでまたもめたのである
「遺骨はもってゆくな、墓は作ってやる」と遺骨をもってくることができなかった
別に実家に墓がありそこに入れることができたのである
そしてその社長は乞食のようにして来たのを雇ってやったと恩をきせがましく何回も言っていた、ただ正直私の家では兄を良くしなかったことで強く言えない事情があった
何かそのことで責めて来たのである、第一遺骨を引き取るとか墓を作るとか普通は社員が死んからと言わないだろう
だから私はついていいったが何のことか皆目わからなかった
また保険のことを車が持っていないのでわからなかった、自賠責とか任意の保険のことがわからなかった、任意にも入っていたのである

そこで後でその保険金を会社の社長は欲しいからだったとなる
兄には誰も身よりがないと見ていたのである、それで母親が来たので意外だったとなったでも墓を作り保険を受け取る代理人になりかったのである
私はもう嫌で三日くらいいて去った、兄のことでは私自身が悪いと思っていたので嫌だったのである
その後めんどうだから家では弁護士を頼んだ、ところがその弁護士を頼んだ親戚の人は頼んだだけで百万とられたのである、その弁護士も金しか頭にない人でありそんな金を払う必要もないのに払った、その金は自分の家のものでもないからそうなった
結局他人の金でありそうなった、ただその弁護士もずるいと思った
犯罪でもあったのだ、そして兄が働いた運送会社では休業証明書を頼んだら絶対に出さないともめた、それをなんとか出させたのは弁護士ではなく保険会社の人だったのである
弁護士は何もしていないのである、それで百万を得たとなるのである

●兄の一人娘のこと―兄を知る人は私しかなくなったこと

ともかく兄の遺骨は実家の墓に埋めた、でも今度は実家の墓でもめたので墓から兄のうめた遺骨を取り出して私の家の墓の隣に墓標を建てて埋めて供養することにした
でも墓から取り出した遺骨は土になりなくなっていた、まさに土になってしまったのである、でも仕方ないから兄の墓標は私の墓の隣に建てて供養している
そして娘は私の家に来たのだがこの娘も金のことしか眼中にない、保険金は全部娘がもらうことになった、でも中学生であり離婚した母が病気になり入院したとかで会っていたらしくその金は母親にも使われたらしいがその辺はわからない
一時はその母の弟に引き取られたが嫌になり東京に出たのである
高校卒業して東京に出た、保険金で生活して後は生活できないので生活保護になり一人娘を育てたのである

そして私の家でもめごとがありその娘も家に来た、また母親が死んで墓参りもした
でもその後は音沙汰がなくなった、もともと静岡で遠いので事情がわからなくなっていたただ兄が交通事故で死んだ時児童相談所にあづけられた、一年くらいそこにいたが兄の方にひきとられたがこれまたうまくいかず東京に出て暮らすようになったのである
母は唯一の兄の子であり娘だから死ぬとき認知症になっていてもその孫に何百万やれと私に命令した、それも死ぬ一か月前くらいであり認知症にもなっていたが正気にもどったようにそのことを大声で言ったのは驚いた
それでその兄の娘にその金を渡した、でもその後は音沙汰なしである
もともとその娘も金のことしか関心がない、それで墓参りに来るから十万くれと言ってきた、それを送った後は何の音さたもないし兄の墓参りもしないのである
つまりその娘も金しか関心かなくなっていたのである
ただ静岡でありどういう事情があるのかわからなくなっていた

●兄の墓参りする人は自分だけになったこと

そして不思議なのは兄のことを知っている人はいなくなった
故郷でもいない、子供の時遊んだ人はみんな死んだのである
だから兄のことを知っているのは今や自分だけなのである、なぜならみんな私の家族でも死んだからである、兄には悪いことをしたとしても兄を知っているのは自分しかいないのである、そして墓参りするのも自分だけになったのである
これも墓にまつわる話であり墓というのはその人の一生を語るものだともなる
すでに兄が死んだのも30年くらいすぎた、歳月が過ぎるのは早い
そうしてみんな忘れられてゆく、ただ墓が残って語るとなる、そこに墓の意義があるのかとなる

ただ娘も兄が父親としても苦しめられたから墓参りする気持もないのである
もちろん3百万はらって実家の墓を守ってくれとめい子に頼んだとしてもそのめい子にしろ非情化した異様な女性なのだからとても墓を守るとは思えないのである
ただ一応墓参りはしている、私はこういう事情になり母親の実家の墓参りはしない
何か怖くなったからである、母親の実家の墓とか家族自体が何かまともではなかった
それがカルマとなって自分にもふりかかって苦しんだからである
でもなぜか兄は自分のことを恨んでもいいが恨んでもいなかった
そこが救われたとなる、普通なら恨むはずだがそうでもなかった、何か人が良かったのかもしれない、ただ兄のことについては良くわからなくなっていたのである
でも私は墓標を建てて供養している、兄を知っているのは自分しかなくなっていたのである、故郷でも知っている人もいないのである
こうして墓には長い物語があるとなる、ただ他の人の墓についてはわからないのである

結局人間金金金である、親子関係でも遺産となれば金で争うのが普通である
人間はこの世にいる限り金から離れられない、カルト宗教なども金儲けのためだったとかなるし弁護士でも金だったしその金は自分の家のことで介護になったときも死んでからも金金金だったのである、地獄の沙汰も金次第となるがこの世と延長が地獄だともなる
この世が地獄であり金金金しかないのである、宗教でも表面上は善人の顔しているがカルトとになると金が目的なのである
それは統一教会であからさまに現れたし他でも同じなのである
宗教は本当は極力金にはかかわらないことである、金がかかわると宗教となると汚されるからである

そして金の切れ目が縁の切れ目

こうなって終わった無常である、ただ人間のつながりは愛し合う家族だったら切れることがない、墓がなくても遺影とかあり語りかける、すると笑っている
依然として家族がいる感じになるのだ、供え物として何か語りかける、それが極端になると認知症になると死者は死んでいない、死んだことがわからない、そうして死者と話ししているという、これも認知症だからではない、普通の人でもそうなる
その時死者は依然としていて通じ合っているのである
でも恨んで死んだりした死者はもう心も通じない、いくら装っても通じない
死者は冷徹に見ているからである、だから死んだ後も通じ合う関係になっていれば死んでも通じ合うとなる
墓というのはやはり人間にとって必要であり効用があるから作られた
墓だけが死者ではないにしろやはり墓参りもしなければ親子の縁で切れたとなるからだ
墓とは死者とつながる最後の場だとなる、その墓もいつかなくなる、それではかないともなる、無常となるのである




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