宝貝を貨幣とする国(童話)
(貨幣は力の強い国が支配する道具)
バナナ国、パイン国、オレンジ国、ミリタ国という島がありました
四つの国からなる島の国でした
バナナ国にはバナナがとれ、パイン国にはパインがとれオレンジ国にはオレンジがとれました,ミリタ国には何もとれませんでした
ミリタ国では特別な槍を作り兵隊が住んでいました
この四つの島の人達はたがいにその島でとれたものを交換して暮らしていました
パイン国で
「バナナを食べたいな」
「バナナ国へパイン国へ運び交換しよう」
「それがいい、舟で運ぼう、みんな舟にパイン積め」
「よし、一杯積んでバナナと交換しよう、楽しみだな」
他の国でもこうして互いにとれたものを運び交換していました
オレンジが欲しい時はオレンジ国にバナナを運びとか互いにとれたものを交換していました
でもそれもめんどうなので一つの島にそれぞれの島でとれたものを持ちよりそこで交換するようにしました、そこが市場になったのですがそこでもいちいちパインを交換するためにバナナと交換することやまたオレンジに交換することがめんどうになりました
そこで考えたのが交換するための道具です、その道具があれば何でも交換できるものですそれを宝貝にしました、貝を貨幣のように使うのです、貝を金として一つ二つでいくらとして使用するのです
そうすればいちいちとれたものを持って行って交換する必要がないからです
それでこんなことを言う人もいました
「別に宝貝でなくても交換する道具なのだから石コロだっていいじゃない」
「そだな、石コロならいくらでもあるからな」
「でもいくらでも石コロはあるから集められる、それも困るな」
「宝貝はなかなか見つからないから貴重になる」
「それもそうだな、石コロのようにいくらでもあるとそんなもので交換されると困るよ
石コロで何でも交換できるとかありえないよ」
こういうことでやはり宝貝が交換の道具として選ばれました
ところでミリタ国には何にもとれませんでした
それで交換するものがありませんでした
ではどうしたかというと槍をもった兵隊が住んでいたから槍で脅してバナナでもパイナップルでもオレンジでも市場に行って脅して得ていたのです
それえ得るためにまず宝貝を集めたのです
「宝貝をよこせ」
「嫌だ」
「しゃ殺すぞ」
「それはかんべんしててください、宝貝はあげます」
こうしてミリタ国の兵隊はおどして宝貝を一杯集めたのです
それで何もとれないのに宝貝でバナナでもパイナップルでもオレンジでも交換できたのですその宝貝を集めた倉庫がミリタ国にあり兵隊が守っていました
その宝貝はミリタ国で管理していたのです
それを配るにも制限していたのです
ミリタ国は何もとれないのに楽だと見ますがでも敵が攻めてくることがありそれから槍の武器で守っていたのです
だから何もしないということはなかったのです
実際に敵がミリタ国に攻めてきました
敵は鉄砲ももっていて槍ではかないませんでした
そうしてミリタ国は鉄砲をもつ国に支配されました
一部の人は殺されました、他の人は逃げました
そうして鉄砲もった兵隊は宝貝をあることを知りその倉庫を管理するようになったのですミリタ国では槍の代わりに鉄砲の訓練を兵隊がしていたのです
「パインを食べたいな」
「明日市場に集まるから宝貝で買いに行こう」
「俺はバナナが食べたいな「
「それも宝貝で交換できるよ」
「明日市場に行くのが楽しみだな」
こうしてミリタ国で何もしなくても食べ物は得られたのです
ただ敵が攻めてくることがあり危険でした、殺されることもあり兵隊はいつも訓練していました
そこは危険なので他の国の人は住みたくなかったのです
ただ一部は力持ちとか強い人はそこに住みたいということがありましたが普通の人は住みたくありませんでした
ただ宝貝は貴重でありそんなに集まりません
宝貝でバナナを買いパイナップルを買うとミリタ国の宝貝の倉庫はやがて空っぽになります、なぜならミリタ国には売るものがないからです
もしまた別なものでもスイカとかでも何かとれるものがあれば売れるのですがそれがなければ宝貝だけ集めているとやがてなくなるのです
それでミリタ国では困っていたのです
でもミリタ国では敵から守ってやるのだからその宝貝を命令して取り戻したのです
それはミリタ国が命令してそうしたのです
「宝貝をミリタ国にはやりたくない、せっかくバナナを売って得たのにとかパイナップルを言って売って得たのに」
こう言って相手は鉄砲をもった兵隊だから逆らうことができなかったのです
そうして宝貝をミリタ国に一部もどしたのです
ただミリタ国には敵がいつ攻めてくるかわからないので危険でした、平和はなかったので、他の国では平和に暮らしたいからミリタ国に従っていたのです
貨幣の謎は深い、でも貨幣とは紙幣でもそれが権力と関係している
ミリタ国とは今ではアメリカになり世界を支配する、金融を支配しているのはアメリカ政府自体でなくてもロックフェラーとかロスチャイルドとか陰謀論になっても背後に巨大な権力を持っているアメリカがなかったら力をもてない
その力とは軍事力のことなのである
それでアメリカは常に豊かになれる、何も生産しなくても軍事力だけでも豊かになれる
でも覇権国が変わると中国とかになれば中国の貨幣が紙幣が使われることになる
つまり金融とは貨幣とは支配の道具なのである
だからローマでもオスマントルコでも地方長官とかが力を持つとその顔を刻んだ貨幣を出してその土地の支配者ともなる、それで中央政府から攻められるて殺されたともなる
貨幣や紙幣は確かに交換の道具であるがそれは中立でないし公平でもないのである
だからこそ貨幣や紙幣や金融は支配のための道具なのである
七つの海を支配したイギリスがボンドを基軸通貨としたのもそうである
エジプトを支配したからエジプトボンドがあり英語が通じる所ではイギリスに支配されたから通じるとなっている
今ではアメリカが世界を支配するからドルが世界基軸通貨になっている
現実に中国でもドルでしか石油が買えないから中国は金融の面でアメリカに支配されているのである、ただこの力関係が変わると通貨でも紙幣でも中国が支配することになる
だから通貨とか貨幣でも紙幣でもそれは単に交換する道具ではない、支配の道具となっている、そこで覇権国に富が集まるのである、日本の富をそうしてアメリカに吸い上げられる、中国が覇権国になれば中国に吸い上げられるのである
貨幣とか紙幣とかは公平なのものとして通用していない、明らかに力関係が作用して価値が決まる、公平なものとして使われないのである
グロ−バル経済もそうした力関係で価値が決まり正当な公平な価値で決まらないのである貨幣でも何がその時代で一番通用していたかを見ればその時代の覇権国の貨幣が通用している、それはその時代を支配した覇権国があってそうなったとなる
結局貨幣でも紙幣でも道具だとしてたとき人間の歴史は常に覇権国があって支配それぞれの時代時代の通貨があり貨幣がある、それは公平な経済のルールではない
必ず覇権国が得する仕組みであり軍事力が背後にあって通用していたとなる
だからグロ−バル経済は公平ではない、金融で世界を支配する仕組みだともなる
でも覇権国が変わるとまた別な国に支配されるとなる
必ず人間では従属関係が生まれる、国でもそうである、それが人間の歴史であり業(カルマ)なのである