春寒し(小山田の堤(つつみ)-静謐な堤(詩)
富士の花は良かった、白藤と紫の藤もあるからだ
これを白い藤と別に紫の藤を作るのもいい
あそこに二つ山が見えるのは大原の山だろう
何かもう一つはっきりしないが大原の山が結構鹿島からも見える
静謐な堤
静謐なる堤
春寒しかな
去年の落葉を踏み
ひそか群れいし鴨
音もなく水脈引き
ここを乱さざれ
聖域のごとくに
幽かに夕べ繊き月
水面に写して暮れぬ
丘に一本の樅の木
真直に立ちて
ここを己が場として
動かざるかな
春寒し病の老人増えにけり
晩年に春の霰に打たれけり
この道や梅の匂いて今日もよる
大原の双子山見え夕ぐれや春なお寒し小山田の堤
夕暮れや去年(こぞ)の落葉踏みにつつ隠さる堤鴨の群るるも
ひそけくも鴨のむれいし堤かな春の寒しも繊き月いず
常磐高速のSAに小山田まわり行った、何か手芸の催し物をしていた
それからまた小山田の堤を通り帰ってきた、あそこの堤は結構大きい
とにかく田舎には堤がため池が多い
そこは一つの自然の池のようにもなっている
それで飯館村ではそこをキャンプ場にしたけどあの池は浅いからたいした堤ではない
深い堤がこの辺には多いから見劣りする
あそこは自然の散策路にもなっている
あそこから大原の双子山見えた、これは別にそういう名ではないけど丁度二つの山になっているから私が勝手に名付けたのである
何か一時1月でも暖冬だったけど今になって元にもどった
寒いのである、だから春寒しである
二日前だったとか霰も降ったからだ
これは季節が正常にもどったのかとなる
ただ梅は相当に咲いたから早いのだろう
今日は細い月が出た、ひっそりとあの堤に写しているだろう
あそこの道は散策路として整備されているしいい場所である
こういう場所はなかなか外から来た人にはわからないのである
田舎には何でもないようでもそうした隠された場所が必ずある
でも外から来た人には気づかないのである
どうしても目立った所に行く、だから田舎に知るにはある程度長く滞在しないとわからないと思う
季語的には鴨は冬なのである、春の鴨ともあるが今は春という感じがしないのである
寒々としている、今頃このころ風が吹くのだけど今年は吹かない
これから吹くのか天候は歳によって変わる、去年から今年と変則的だったのである