貨幣の歴史、金の背後にあるもの
(政治軍事力であり民間銀行の金融支配?)
前2世紀(共和政期)のローマ社会は、単独統治者、つまり独裁者の登場を登場を強く恐れた。市民集会が行われるローマ中心部の広場から、許可なく建てられた人物像が撤去されたほどである。したがって、貨幣に自己の肖像を描出することも独裁への意欲ありと見なされ、不人気につながることから忌避されたと考えられる。英雄神や、すでに亡くなった祖先は独裁者になる心配がないので許容された(しかし祖先の肖像は駄目)。、共和政時代のローマ人って面白い。
比佐篤『貨幣が語るローマ帝国史:権力と図像の千年』(中公新書)
オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム ...の連続テレビ放送見ていてエジプトの支配をまかせられた人物が自らの肖像を貨幣に彫ったものを流通させた
それは自分自身が支配者でありその地の王だということになった
それでオスマン帝国の真の王のスレイマンが討伐を命じて殺された
貨幣とは何かとかその謎は歴史的に解明しないかぎりこれもわからない
貨幣にはただ交換するための手段として便宜的にあるのではなく政治と深く関係していたのである
だからローマでは単独統治者が出れば他の政治家がそれを嫌うから自己の肖像を彫ることは独裁者になる、統治者になるということで嫌われたのである
貨幣は紙幣でもそれが経済的要因だけで生まれているのではない
政治的力が反映して生まれている、政治の力が作用している
ヤップ島の石の貨幣というのも別にそれは交換できない、経済的意味がないにしろ威信財でありそれを所有しているだけで力をあるものとして認定されていたからである
政治の力が経済にも反映するしそれで貨幣とか紙幣にも反映する、世界の通貨でもなぜドルがアフリカの果てまで通用しているのか?
なぜドルでしか石油が売買できないのか?それは政治的な力関係でそうなっている
アメリカのドルが世界の共通の貨幣になっているときアメリカが世界を支配しているとなる、だからアメリカはドルを世界基軸通貨として金融の面で世界を支配できるからこのドル支配に抵抗するものをたたくことになる
それが中国だったのである、カザフスタンで石油がとれるとしてその売買はドルでしかできないとなればそうである、それで中国はブロックチェーンを利用してドルでなくて取引しようとした、そのことは良くわからないにしろドルだけで石油を売買することに逆らったのである
そうなるとアメリカに敵対するものとなり中国に関税かけるとか圧力をかける
世界を支配する手段は軍事力もあるがグロ−バル化すると金融も大きな柱になる
そしてこの金融を握っているのはその国ではなくアメリカさえ紙幣の発行権がなくFRBという民間の銀行だというときこれも現代のグロ−バル資本主義のシステムの謎を解く大きな問題なのである
それでアメリカの政府で紙幣を発行しようとしたリンカーンからケネディから歴代の大統領が暗殺されたというのも紙幣を発行することドルを発行することがどれだけ重要な意味を力をもっているかわかる
現代のグロ−バル経済を支配しているのは金融であり民間の銀行だともなる
その背後になにながあるのか?それが常に陰謀論になっている
それは国家のように表に出てこないからである
金融の仕組みがわかりにくいからそうなる、つまりグロ−バル経済というのはそうしてわからない仕組みになっているから陰で操作して巨万の富が世界から吸い上げられるとなる
そして不思議なのはアメリカ自体が極端な格差社会になっている、それも数パーセントの人にアメリカの富の半分が吸い上げられている
だからアメリカという国は何なのだろうとなる
アメリカを支配しているのはアメリカ国民ではない、裏で操作しているFRBとか民間巨大銀行なのかとなる、もしそうした富がアメリカ国民に回っていけばアメリカ国民を富ませるものだから格差社会にならないから不満も起きないのである
それだけの格差があればアメリカ国民自体がそういう社会を糾弾するようになる
なぜグロ−バル経済とかが批判されるのか?そして今対立軸は本当は右か左とかではなくグローバリストとナショナリストの対立である、トランプはナショナリストでありグロ−バリストではないからウオール街から反発された
それはとりもなおさず今の金融を支配するのはアメリカの政府ではない、アメリカ国民でもない、数パーセントの金融を支配するものたちだとなるからだ
グロ−バル化経済は世界市場の自由な競争であり公平というのではない
明らかに世界市場を操作して極一部の人たちに富を集めるシステムなのである
だから株式市場が公平のように見えてそうではない、そんなところに株でも投資信託でも素人は儲けられないシステムになっているのだ
第一地銀などは弱小の銀行でありそういうグロ−バル化の中ではやがて排除されてつぶれてゆく銀行である、もう現実そうなっている
地銀などはとてもグロ−バル化市場に参入できないのである
そんなところで競いば金を失うだけでありまたそこに預ける人も金を失う
地銀の役割はそういうことになかった、地元の会社とか地元に金を回して貢献するということに成り立ちがあったからだ
現代の問題を追求する時やはり常に歴史的に追求することが要求される
そうすると見えてくるものがあるからだ、いくらグロ−バルでも複雑でも歴史的に解明してゆくとわかるということがある
紙幣は政治的軍事的でもその優劣によって価値が決まる支配されるということである
アメリカに中国が軍事でも金融でもハイテクでもITでも通信分野でも対等になりさらにアメリカを凌駕するとなるとアメリカの敵国にもなる
政治のバランスが崩れドルに価値がなくなる、ドルの支配ができなくなる
それよりアメリカ自体がそのドルの発行権がない、グロ−バル経済を支配するのは金融でありFRBがドルの発行権をもって世界を支配するとなる
そして紙幣が実は負債であり銀行が金を貸したものが紙幣として金として流通しているのだとすると経済のシステムは借金から成り立っているともなる
借金させることにより個々人でも国すら支配できる
借金の怖さは個々人でもモラルを消失させることである
たいがいの犯罪が借金が原因になるのもそのためである
借金に追い込まれた人間はもうなんでもするようになる、殺人までする
だから借金しているとその人は怪しいとまでなる
それは江戸時代からあった、遊女に売られたのは借金のためである
借金した人はなんとか借金を返したいとしてなんでもする
もう人を人ともみなくなる、そういう人と出会ったのが自分であり最悪だったとなる
悪くすると保険金殺人のようにさえなっていたから恐怖である
人間は借金によって悪魔に変貌する!
これは国単位でも借金させて国家すら支配する、それで中国の一帯一路計画でも借金させてそれに従わせようとして反発されたのである
借金によって言うことを聞かせる、それが金融支配でもある
中国もまたアメリカと同じなのである、大国は帝国そうして支配する
要するにグロ−バル経済に公平な市場の取引とかはないのである
もし本当に自由競争の原理が経済に働くならそれは理想である
かえって世界市場化グロ−バル化は富が数パーセントの人たちに集まるように極端な不公平を生むというよりそういうふうに仕組まれたものであり当然だったとなる
それは意図して作り上げられたものなのである
ともかく現代起きている問題はグロ−バル化にありそれを解明しない限りわからない
国家をなくす国家がない世界もありえない、そうなるとまさにグロ−バル化社会の完成になるのがそこには政府もなにもない、無政府状態でありモラルもない、金だけが唯一の価値となり荒廃する、現実世界がすでにそうなっているのである
何かネパールでは今だに日本の円からすると十分の一だとかいうのも変である
それで日本に出稼ぎにくる、そんな極端な差があること自体が世界がグロ−バル化して
モノでもヒトでも自由に出入りできる社会になっているからそうなる
実際はそんなに差があることが異常なのである
そうなれば富める国へ人が流出する、そこで移民問題が生じるのである
それは極端な金の格差からそうなっているのである
貨幣の紙幣の通貨の謎は世界的に通用するということ自体ありえないことだった
国と国になればそれは自由な貿易でも簡単にはできない、金が貨幣が紙幣が万能にならない、その国と歴史があり価値観も違っているからである
だから世界市場化して金によってそれもドルによってすべての価値が計られるということはアメリカによって支配され計られることにもなる
つまりドルの背後には政治力があり軍事力の優位があって力をもっているのである
そういうものが崩れるとドルも通用しなくなるのである
だから中国の台頭で起きていることはアメリカの驚異となり危機となっている
アメリカ一国支配が終わりつつあるということである
そして歴史的にみれば地銀の成り立ちでも江戸時代の頼母子講とかに還ることが求められているかもしれない
グロ−バル化で地銀が投資信託とか株式に参入するのは本意ではないからだ
そうすれば結局地方の富すらグロ−バル経済市場の中に組み入れられて奪われる
グロ−バル化市場経済で地方にでも金が回って貢献すれば別だがそういうことはない
第一もう何に投資ているのか、そこで何意味があるのかなど皆目わからないからだ
そういう社会ではどうしても陰謀論がはやることになる
それは世界経済がどう動いているのかわからない、遂にAIの方が優秀だから銀行員とか証券マンなどいらないとなっていることでもわかる、意味も価値も何もない、無政府状態でありそこで金が暴力的に力を発揮するのがグロ−バル化経済なのである
だから陰謀論者は常に言っている、戦争すら金によって金融を支配する者によって起こされたとか言う
それは戦争というものでも武器を売ったりもうかるから利益をあげるから戦争がしかけられたのだとも言う
戦争が起こる原因も不可解だからである
もう人死ぬとしても何でも金儲ければいいとかしかない世界だとするとそうなる
戦争させて金融支配者がもうかって笑っているとなるとそれは悪魔的でありサタンだともなる
なぜ20世紀は戦争の時代であり何千万もの人間が死んだ、それはどうしてなのだろうとなる
局地的な戦争があってこれまでも歴史的に死んでいたけどこんな数の人間が死ぬということは歴史上ありえなかったからである
その原因は何だったのかとなると何か明確ではないのである
そこには深い闇があるだけだとなっているからである
【グロ−バル経済批判(国家機関とか大企業の問題)の最新記事】