安定の時代は終わり不安定と混乱の時代へ
(日本の中世の混乱の時代とにている?)
村共同体→武家共同体→国家国民共同体→会社共同体→グローバル多国籍企業共同体→
共同体は時代と共に急激に変化した,もともとあった共同体が破壊され新しい共同体になる,その時の変化が大きかったし心理的にも相当な変化であり不安定なものとなる
そこで顕著に現れるのは今までの職を失うことである。
職を失うことは一番社会でも不安定になる,高度成長時代は職を失うということはまれである。中小企業でも安定していたのである。
今は大企業でも安定していない,というのはグローバリゼーションの中で経済が動けば世界の動向に左右されるから不安定になる
その中で熾烈な競争が強いられるし安定しないのである。
だから為替でも一円でも上がったり下がったりするとトヨタでは何百億とか損失になるとかなる,そのこと自体が常に変動する世界であり安定しないのである。
何か北朝鮮のような所で問題が起きるとすぐに株は下がり不安定化する
働き方もフリーターとかパートとかが常態化している,その日暮らし日銭稼ぎのような人が増えてくる,それは会社自体が安定していないからである。
今までなら大企業でも中小企業でもそこに勤めれば一生勤めることができた
そういう社会は安定していたのである。
だから高度成長時代は人心も安定していた時代だったとなる
フリーターとか派遣とか非正規労働者はまれだったのである。
自分のような人は特別な例外だったのである。
それがそうしたフリーターとか非正規,その日暮らしの人が常態化した社会となった
何かそうして急速に社会が変わる,それに追いついていけない社会でもある
銀行が地方でも最も安定した職業だと見られていたのである。
それが地銀が消失するとか危機になっている
それで銀行員が必死に投資信託をすすめる,もう背に腹をを代えられないからしている
それは手数料ばかりとられるもので素人は株とかではもうけられない仕組みになっていたのである。
ただ銀行は信用できると思い銀行員にまかせたのである。
そういうふうに時代が急速に変わるから追いつけないのである。
そういう変化は中世に平家の時代や鎌倉時代に起きたというので今の時代とにているというのも共通性があるのか?
その時代に海運が発達して物の流通が活発になり宋銭が出回り物価があがり庶民が苦しんだ,そこで商工業者が勃興してその人たちは社会を牛耳るようになるとモラルが頽廃したそれで親鸞などが生まれそういう悪人でも往生できるとか説いたという説もそうなのかと思う。
現代も異常に金の力が社会を席巻しているからである。
どの顔を見ても金が欲しい金から離れられないものとなっている
金のことしか頭にないのである。
自分の所に来た人もみんなそうだった,金をくれと家に手伝いに来た盗む女性がいたり事業じ失敗して自分が苦しんでいるのも関係なく借金しているから脅迫するようにもなる
銀行までが窮地に追い込まれているから投資信託で手数料をとる商売になる
それは社会全体で起きている現象なのである。
人間=金となった時代である。
そして海運が発達した結果投機的になった社会だとうい「二一世紀をどう生きるか」野田宣雄氏の見方は興味深い
海運は投機的である,沈没したりするからである。船が沈没すれば投資してもその見返りはゼロになるからだ,それは株の投資ともにているし資本主義がそういう船への投資から始まったという説もうなづける
オランダがそうした海外貿易で栄えたのもわかる,それで金余りになり最初のバブルが起きた,チューリップバブルが起きたのである。
オランダはだから最初の資本主義国家を具現化したともなる
オランダにはユダヤ人が集まりそこで金融が発達したというのもわかる
大航海時代はそうして船への投機がありそれでヨーロッパに富がもたらされたのである。植民地経営でも莫大な富がヨーロッパにもたらされたのである。
時代が変わるともともとあった共同体が破壊される,消失する,国家国民共同体が戦争で破壊されて会社共同体になった,高度成長時代があり社会は安定していた
でもその会社共同体がゆらぎ消失してゆくと不安定な時代になる
フリーターとか非正規労働者が常態化する,その日暮らしになり格差社会化する
そういう不安定な社会では犯罪も増えるはずである。
ただ犯罪自体は増えていないがモラルは荒廃してゆく
金のみが価値になり親子の間でも財産だけが欲しいとなり親は捨てられる
世界的にも金を求めて人も物も移動する,移民労働者も不安定な社会に拍車をかける
今はベトナム人が最底辺で働いているが犯罪が多くなっているのでもわかる
どうしても日本に来れば金がかかるからそうならざるをえないのである。
人間は清貧などには一般的にはなりえない,恒産がなければ恒心がないというのが普通である,何か安定して収入がなけれは人間のモラルは荒廃するのである。
田舎では特にそうなのである。土地とか家とか何か他に田畑とか恒産がないと安定しないのである。今までは銀行などは安定した職場だったのである。公務員は今でも安定した職場である。それすらこれからゆらいでくるから不安定になる
そういう社会はモラルが荒廃してゆく,すでに荒廃している
みんな真面目に働かなくもなる,投機でもうける株でもうけるのがいいとかなる
FXとかで利ざやを稼ぐとかなる,それは労働倫理が社会的に消失していることなのである一攫千金がいい真面目にこつこつ働くことは馬鹿らしいとなっているからだ
そうしてモラルが荒廃したから親鸞とかが他に新宗教が生まれたというのも現代とにているという。
もう一つの見方として今までの安定した共同体が破壊されることである。
では新しい共同体を作れるのかというと簡単にはできない,当分混乱状態になる
なんらか中世の混乱時代,戦国時代のようになる
すでになっている,もう安定はないのである。
だからこれから生きる人は若い人はその最初から困難を強いられているのだ
高度成長の団塊の世代は最初は貧乏だったけどその後は安定していたからである。
ただ中世にもどるというとき中世とか江戸時代とかは閉鎖された社会でありそこで安定したと見る,資本主義やグローバル経済とは違い内需だけで生活していたと見る
だからグローバル経済に影響されないから国内で安定してモラルが形成されるとなる
江戸時代はそうだった,貧乏でも外国人が来て言うようにみんないい顔していたとかなるそれは国内経済だけで安定していたからである。貧乏であってもモラル的に安定していたからである。侍でも庶民でも食べるものはさほど変わらない,平等だったということも日本ではあり安定していたのである。
身分社会でも安定した社会が形成されていたからモラルもありえた
現代のように金だけに価値をおく社会ではなかった,金がこれほど価値があるようになったのはやはりグローバル経済とか社会に物があふれ豊かになったからである。
農業中心の社会では米が貨幣であり貨幣そのものがすべての価値ではなかったのである。
いづれにしろこれからは混乱と不安定の時代である。
その中で生きることは容易でなくなる,アメリカが衰退して中国にどう対処するかなども大問題であり日本は危機と困難の時代に突入したのである。
この辺は原発事故で困難に直面した,その解決はなく混乱している
津浪原発事故はそうした時代の変化のときに起きた,だから日本の中世の混乱期とにているとなる
こういう時代に人間の心境はどうなるのか?
なるべく早くこの世を去ってあの世に行きたい
成仏してあの世に行きたい,極楽に行きたい
念仏を一心にあげることが救いだ
それしか望みはない
そんな心境になる,自分も早くこの濁世を去ってあの世に行きたい,天国に行きたいとなる,それが望みだとなる,老人になると先が短いとういことで余計にそうなる
ただ若い人になると欲望が強いからそういう心境になりにくいのである。
いづれにしろ鎌倉時代に念仏とか法華経とか普及したのは時代背景があった
要するにそれだけ混乱して乱れた末世であり宗教に救いを求めたのである。