北上川の春の短歌十首
義経堂満開の桜風にゆれ心騒ぎぬ夕べなるかも
みちのくに栄いの証し金色堂北上の流れ春の夕ぐる
北上の流れや夕べみちのくに都の跡や花の吹きちる
長々と北上の流れ尽きじかも岸辺に柳芽吹きけるかな
長々と蛇行し流る北上の岸辺波立つ春なりしかも
北上の岸辺の広く砂州歩む鳥はなになれ樹々の芽吹きぬ
盛岡の岸辺の狭く北上の流れて早し草萌ゆるかも
北上の流れやここいづこ蛇行しつつも砂州の広しも
北上の流れたどり春の風吹くも遠きや都の跡かな
はるけくもたなばし山の桜見て西行帰り都に伝えむ
北上の流れ下りて石巻東風吹きそよぎ海にいでるも
北上の流れそ遠く何運ぶ都の跡や春の夕ぐれ
北上の流れや春の月影の都の跡にさして遠しも
日本では長い川があってもその川のことを意識しにくい
外国だと川は運河であり船が運行しているから川を交通路として意識する
北上川は長い、これだけ長いとこの川全体を見ることができない
とぎれとぎれに見ているだけなのである。
たいがい川はそうなる、一つの川として知るには船で往き来すればできる
それができないから日本の川は長い川があっても川はただ水が流れているだけだとなる
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