2015年10月10日

秋の白河の南湖を訪ねる(俳句と短歌)

秋の白河の南湖を訪ねる(俳句と短歌)


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松古りて野菊に虫の音南湖暮る
秋の山名君ありて南湖かな
雁数羽音なく水脈ひく南湖かな
中島に寄りて集いぬ雁の群れ
夕暮れや南湖に聞きぬ虫の声

湖岸の松の太しも古りにける秋の日さして南湖暮れにき
秋の日や南湖の岸に松古りて我もめぐりて夕ぐるるかも
秋の日の湖面に反射し暮れゆきぬ南湖の岸の松によるかな
名君の作りし湖の松古りて今は実り季(とき)にありしも



南湖の名は李白の詩句「南湖秋水夜無煙」からとも、白河小峰城の南に位置していたことから名付けられたともいわれている。現在の南湖公園のあたりは元々大沼と呼ばれた湿地帯で、松平家が藩主になるまえの本多家のころから多目的に利用するための湖沼を施工してはいた。
福島県白河市に、白河藩主であった松平定信が1801年に造営した日本最古の庭園といわれる「南湖公園(なんここうえん)」があります。白河の小峰城の南に造られたことと李白の漢詩から「南湖」と名付けられた湖を中心とした「南湖公園」。松平定信の「士民共楽」(武士も民衆も身分の隔てなく共に楽しむ)の精神が伝わる湖畔では、4月中旬には800本の桜並木や樹齢200年のシダレザクラが楽しめますよ。

この南湖は昔は厚く全部凍って子供の頃スケートとしていたという、今は全部凍ることはないという。このことは二人の人から聞いた。
つまり白河でも寒く南湖でもそれほど凍っていた、今はやはりあたたかくなった。
特に最近は温暖化していることは確かである。今日も朝から暑い、今頃こんなに暑いのかと思うからだ。

松平定信が名君と言われるのは天明の飢饉のとき死者を出さなかったからだという。
馬とか白河だるまとか何か他の産業を育成した。天明の飢饉は全国的なものであり
相馬藩では三分の一の人口が減った。なぜここではその被害がなかったのか?
それは名君があってそうなったのか?それだけでは天明の飢饉の被害はまねがれないだろう。
その辺の詳しいことはわかないが「士民共楽」という思想で治めた。
その象徴が土民も楽しむ日本最古の南湖となる。だからこの南湖は単なる自然の湖ではない、ただここはもともと湿地帯だったから湖にするのは容易だった。

岸の松はいい松であり桜も見物だという、那須連山が見えるのも白河らしい。
松というとき津波では松川浦の松も南相馬市の右田の松原も失われた。
だからなかなか松というのものが見れなくなったのが残念である。
確かにここの松は太いし古いしいい松である。
「士民共楽」というとき松と野菊と虫の声がふさわしいとなる。
ここが単なる自然の湖ではないからまた違ったもの歴史的なものとして自然を見る


田沼派への権力集中を面白くないと考えたからか、
意知が旗本・佐野政言に江戸城内で刺されて死亡、
また浅間山噴火から天明の大飢饉、
そして、田沼を最も頼りにしていた家治が亡くなると失脚、
蟄居のうえ、彼が城主の遠州相良城は打ち壊しとなります。
家斉が十一代将軍に就任。
田沼意次に代わって実権を握ったのが、
老中首座となる松平定信でした。

田や沼やよごれた御世を改めて 清くぞすめる白河の水

白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき


松平定信の経済政策は緊縮財政であり倹約に走りすぎ失敗したとある。
評価としては白河では良かったが中央の政治ではそうでもなかった。
天明の飢饉のときに幕府の政治を動かした、天明の飢饉の時代の人だった

(心あてに見し夕顔の花散りて尋ねぞわぶるたそがれの宿)から、たそがれの少将とも呼ばれた。

これも繊細な歌だけど政治家がこんな繊細な歌を作ったのかとかたそがれの少将という名はなぜついたのか?
それは中央の政治ではうまくいかず白河の藩主になって名君になった。
たそがれというのは中央の政治から引いたことも関係しているのか?
心をあてにした夕顔が散っていてその居所もわからなくなったということか、思いをよせる女性のことか?
おそらくこれは老境の短歌だろう。
老人になるとかつて思った人もすでになくなりわからなくなったりすることが多いからだ
ともかく中央の政治を引退して白河では名君になっていたのである。



 
タグ:白河南湖
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