2011年11月15日

TPP問題をヨ-ロッパの歴史からふりかえる


TPP問題をヨ-ロッパの歴史からふりかえる


●ヨ-ロッパでは教会と領主の支配から脱することが商人によって行われた


ヨ-ロッパの歴史は宗教がわからないとその本質が見えない。今世界中が資本主義になっているというときそれも宗教がキリスト教が基になっていたということでもわかる。修道院の中で節約、勤勉が神の奉仕となり資本の蓄積が奨励されて資本主義が生まれた。それも宗教の改革、フロテスタンとから起こった。カトリックの支配が隅々まで行われていたとき、それを改革することは至難だったのである。教会が人口200人に一つあった。3000人ほどで15の教会があった。一つ一つが教区であり行政区でもあり日常の生活に深くかかわっていた。この教区に属さないで生活はできない。日本だと檀家に入らないと生活できないのとにていた。江戸時代とヨ-ロッパの中世はにているから意外と理解しやすいのだが宗教に関しては理解しにくいのだ。でもこの宗教の理解なくしてヨ-ロッパの歴史は理解できない。


一面これだけ宗教が重要な役割を果たしたとき、その宗教の軛から脱することがヨ-ロッパの歴史にもなった。封建領主もカトリック教会が10分の一税をとり税金や土地を所有するので利害的に権力的に対立した。日本では寺が幕府の従属機関となったがヨ-ロッパは従属させる権力を有していたのである。日本でも信長が比叡山を焼き討ちしたように宗教団体と対立した歴史があった。ヨ-ロッパでも同じような歴史があった。ただ宗教の力が強いのでできなかった。ルタ-の宗教改革のときルタ-が領主にかくまわれたことでもわかる。領主とカトリック教会は対立していたのである。それから宗教と対立していたのは商人たちでもあった。教会はやはり商人から税金をとるからそうなる。それは領主でも同じである。税金をとることは民を支配することに通じている。だから商人は税金をとられないように様々な運動をするようになる。

それは封建領主にも税金をとられないように同盟を結ぶ。それで有名なのがハンザ同盟だった。河や海でも通行税を領主からとられていたがそれでは商売にならないと税金を払わないように商人同盟を結んだ。それが国を超えて結ばれた同盟だった。ヨ-ロッパでは河は運河であり物資の運搬が盛んになり商人が活躍して富を貯えて都市が成長したのである。

そこが日本とは違っていた。ただ幕末になると西では豪商が生まれて各地の藩が財政に逼迫するようになり豪商から借金するようになったことは共通点がある。明治維新の後ろだけになったのが西の豪商がいたということもある。ただヨ-ロッパのように商人の外国人も交えたハンザ同盟やギルドの強固な組合は生まれなかった。このハンザ同盟とか職人のギルドは当時のグロ-バルな組織であった。事実は石工のフリ-メイソンが有名である。そしてこのフリ-メイソンに指導者が支配されて世界が動いているというとき中世からそういうことは起きていたのであある。前の鳩山首相はフリ-メイソンだったといわれるのもそのためである。


●人間の移動は戦争にも通じていた


最近国とは何なのだろうと考えることが多い。経済がグロ-バル化したとき一体国とは何なのだろうと思う。そういうことはすでに中世にその萌芽があり国を越えたものが商人や職人により志向されていたのである。現代のグロ-バル化とかTPP問題もそういう歴史的な発展として見る必要もでてくる。人間は今日の問題が突然起こってきているのではない、過去の歴史の延長として現代の問題が起きているのだ。だから何事歴史的にふりえる必要がでてくる。封建時代は領土の拡張が第一の過大になる。領土を拡張すれば農民から税金をとれる。農業国家は領土拡張が常に課題となり戦争となっていた。

日本でも人口増加を補うには土地が必要であったので絶えず開墾が行われた。それが海側に干拓して白砂青松の独特の日本的風景を作ってきた。そして土地がなくなったとき遂に外国に領土を広げようとして満州に進出したのである。土地があって農業ができるからだ。満州では米まで作ろうとしていた。あれだけ寒い所だから米作りには向いていなくても農民国家だったからそうなった。農民は土地がなくては成り立たないからである。人間は人口増加や気候の変化や何か変動するとき人が大挙移動するとき社会が変わる、人が大挙した移動は戦争にもなる。ゲルマン人の移動とかもそうである。人口が増加して増加した人口が移動によって吐き出されるということがある。移民はみなそうである。アメリカへの移民がその典型だった。人間の歴史がはじまって以来常に人は移動して新しい定住の地を求めていたのである。


 「カイサルの植民政策におけるもう一つの注目すべき点はローマの無産市民8万人を海外に送り出したことである」(『ローマ帝国の国家と社会』、P.19)


十字軍も失業対策であった。東方の貿易を求めた軍事遠征でもあった。グロ-バル化というときこの時代からあった。人もグロ-バルに移動するし物も移動するのである。日本に無産化階級の労働者が中国人や韓国人なども流入してくるのとにている。やはり人口増加の圧力がそうさせる面があった。TPPで人も流入しやすくなるというとき大量の労働者が日本に入ってきて日本人の労働を奪うという恐れを感じるのは当然だとなる。日本は規制が厳しくまだまだ人は入りにくいからである。その規制がなくなったとき無産化階級は入りやすくなる。


現代の国家とは何なのかというときヨ-ロッパの歴史ではカトリックや封建領主が商人の活動でその地位と権力を奪われた。そして商人が貿易が経済が社会を動かすようになった。ただその当時の貿易には農産物は貿易の主要品目ではない、毛織物とか織物関係が一番多い。香料とかも多い。そもそも貨幣は貝だったように装飾品とか贅沢品として貨幣が生まれた。遠隔地貿易ではそうなる。貿易はすべて対等ではない、アメリカでは金と塩が等価だったり貿易はその時代によって価値が違ったものとなる。


●国家とは企業である


TPPは第二開国だというとき歴史上、農産物まで自由化したことはないだろう。例えば米が自由化して地方で米を作らなかったらどうなるのだろうか?そういうことは想像すらできないことである。
そういうことが原発事故でこの辺で起きていることなのだ。田んぼも畑も荒地と化した。これは何なのだろうとつくづく思う。こんな荒れた土地にいても食糧を生産していなくても生活できている。それは交通が発達しているからどこからでも食糧か入ってくるかできる。でも一時この辺は放射能が怖いと食糧すら入らなくなっていたのだ。他から放射能が怖いと物資を運ぶ人がいなくなった。ガソリンもなくて車が入らず食糧が入ってこなくなった。その時古米が配給されて自分も10日間くらいそれでしのぐことができたのである。つまり緊急の場合、食糧は日本すら入ってこなくなる。ましてや外国だったら余計に入ってこなくなる。放射能が怖いというだけで入ったたなかったし外国人は放射能が怖くて中国人まで脱出した。実際はこの辺はそんなに高い放射線量ではなかった。でも風評被害だけでも食糧が入ってこなくなったのである。風評被害だけでも食糧が入らないとしたら外国だったらましてや食糧は全く入らなくなる。だから農産物まで自由化することはいかに危険なものかわかる。その時金と塩を交換したように食糧は外国から買ったら馬鹿高くなるし国自体存亡の危機になることは確実である。


ただヨ-ロッパの歴史をふりかえるとき人間の活動は宗教とか領主とかの支配から脱するものとして作られてきた。だから現代のようにすでに国家とは何なのかと問うとき、国家とは企業であり会社であり東電でもあった。封建領主時代だったら国とは農業を主体としたものである。しかし現代の農業の割合は一割とか極端に経済にしめる割合が低下した。企業が国家であり貿易を拡大化するには関税を撤廃するTPPがいいとなってしまう。国家は今や政治家が動かしているのではない、商人や職人の国際的ギルドが国の代わりになったように現実に会社が国家と化しているのだ。つくづく原発事故で東電が国家だったということが明確になった。東電に官僚が50人も天下りしていたことでもわかる。東電に国家の役人が雇われ支配されていたのである。政治家も東電の僕(しもべ)にすぎなかったのである。マスコミなども宣伝費を企業からすべてもらっているのだから企業よりになりTPP推進派になる。東電のとき東電から宣伝費をもらっているから原発を批判したマスコミはほとんどなかった。今は全部批判しているけど一社もなかったのである。農民を指示しても農民からは宣伝費は入らないからそうなる。宣伝費を払うのは企業であり会社だからマスコミは企業側につくのである。

国家がなぜ原発事故を監視して制御できなかったのか?それは東電が国家より強大になり実質上国家になっていたからである。国益とは何なのか?それは企業の利益のことになってしまう。強大化する企業の力を国が制御することはできない、それは世界的にグロ-バル化経済になったとき起こっていたのである。グロ-バル化経済ではハンザ同盟が国より力をもち貿易を自由に行ったのとにている。一面そういうことはグロ-バル化にはさけられない宿命としてあった。しかしそのグロ-バル化の主導権をにぎるのはアメリカでありその背景に軍事力があるというときそれはロ-マとにていたのである。ロ-マの力は軍事力にあったからである。ただ一方で中国の力が大きくなっているときTPPは成り立たなくなる。中国なしでは今や世界経済は回らないからである。


 

ロシアに威嚇され

中国に恫喝され

アメリカに支配される

日本は戦後こうなった。中ソが対立している冷戦時代は中国も国力がないから目立たなかった。
アメリカとソ連の間で舵取りをしていれば良かったのである。今や三国の大国でかじとりをしなければならなくなったから米ソの冷戦時代より外交はむずかしくなったのだ。へたすると日本はこの三国の大国の間で戦争になるような危険もある。中国の台頭が脅威となっているのだ。この大国の狭間で日本はこれからも舵取りは困難を極める。


参考にした本-幻想都市物語(中世編)


この本はむずかしくない、わかりやすいかちらおすすめである。

posted by 老鶯 at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題の深層